製品・工法

防災製品

油水分離槽アクシス

油水分離槽について

油水分離槽は、油と水の比重の違いを利用し、重力で油と水を分離する排水施設です。基本的な構造は、槽内に遮蔽板等のトラップを設置し、排水がゆっくりと槽内を流れるようにトラップ管は互い違いにします。油と水は槽内やトラップを経由することで油が浮上し、沈殿物は沈みます。汚濁負荷の減った水を下水道等に排水することが出来ます。油水分離槽はトラップ構造を持つので、グリーストラップやオイルトラップとも呼ばれています。油水分離槽の定期的なメンテナンスは重要で、点検や管理を怠ると油が溜まりすぎて流出したり、沈殿物が槽内のトラップ管を塞いだりするので、維持管理は重要です。

当社の油水分離槽は油と水の比重の差を利用した「自然浮上(重力式)分離法」を採用しています。油水分離槽は連槽構造で蓋や維持管理の配慮など複雑になるため、現場打ちコンクリート施工では工期やコストが大幅にかかります。当社は二次製品として、小型から大型規格の油水分離槽まで各種そろえています。現場では各ユニットを接続することで、工期短縮し比較的容易に設置することが可能です。

油水分離槽ラインアップ

AQSシリーズ

中型 / 容量 3.3 ~ 4.5㎥

AQSシリーズは中規模の容量を確保しながらも、3槽と4槽を兼用構造とすることで短納期を実現しました。複数個所に設置する場合や、多数を並列に連結する場合などに最もパフォーマンスの良いシリーズです。

AQシリーズ

大型 / 容量 3.8 ~ 30㎥

AQシリーズは大型タイプで工場や雨水混入等、排水容量が多い設置場所の容量に応じて、様々な規模で選択できるよう、ラインアップが豊富です。開口位置指定・管径指定・田式やかさ上げなど全ての特注にご対応可能です。規格表には記載ありませんが、30㎥級製品も対応しております。

容量検討その他サポート

流入量や設置条件に応じて、必要項目を確認のうえ容量計算を行っております。
また、上記のAQS・AQシリーズについては特注対応のご相談も承っております。

AQSシリーズ

AQSシリーズ(中型)の基本構造

AQSシリーズは流出入位置・管径は固定となります。特注仕様をご希望の場合は、AQシリーズで対応させていただきます。

AQSシリーズ(中型)の特長

01 短納期で大容量
従来の小型油水分離槽ではカバーできない容量を1基で確保しているため、差し迫った工期でも即納可能です。また、並列や直列で複数基使用することも可能ですので容量検討の際に配列レイアウトのご提案をさせていただきます。
※本体は在庫品となりますので、特注のご指定仕様の場合は別途加工が必要となります。
02 底面開口で流入をスムーズに
セパレート式底面開口を採用していますので、急流による攪拌に強く初期段階の急激な降雨に効力を発揮します。
清掃・維持管理面においても1槽目の負荷を軽減できますので、安全にご利用いただけます。3槽タイプでは1槽目がセパレート式、4槽タイプでは1槽目と2槽目がセパレート式となっています。
03 さらに施工を省力化
AQSシリーズは、本体が3ユニットで構成されているAQシリーズをさらに省力化するため、2ユニットで構成されています。
連結・止水作業が本体部分には1つの断面だけになっており、納入時点でトラップ管はセットして出荷しますので、現場作業がほとんど省力化されています。
04 コスト低減
オーダーメイド型のAQシリーズに比べ、規格・構造が固定な分販売価格を圧縮することに成功しました。
中~大容量を設置の際は、AQSシリーズとAQシリーズをぜひ比較検討ください。

AQSシリーズ組み立て例

AQS-1000 直列4槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体流出 スラブ
(計)
全重量 L/min ㎥/h
AQS 103712 1,000 1,240 1,250 1,515 900 4,000 4,240 3,200 3,500 1,840 8,540 3.24 27.00 1.62
AQS 103715 1,000 1,240 1,550 1,815 1,200 4,000 4,240 3,750 4,120 1,840 9,710 4.34 36.17 2.17

AQS-1000 直列3槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体流出 スラブ
(計)
全重量 L/min ㎥/h
AQS 103812 1,000 1,240 1,250 1,515 900 4,000 4,240 3,200 3,500 1,840 8,240 3.33 27.75 1.67
AQS 103815 1,000 1,240 1,550 1,815 1,200 4,000 4,240 3,750 3,750 1,840 9,340 4.47 37.25 2.24

AQシリーズ

AQシリーズ(大型)の基本構造

管調整ピットの構造

調整ピットとは

浮上分離式の油水分離槽の分離能力を納入後の維持管理作業の中で調整できるようにする当社独自構造です。流入負荷の大きい上段槽は水位が上昇したままになりますが、管調整ピット内の管高さ調整を行うことにより流入負荷を軽減することができます。

  1. 管内の油のこびり付きや汚れも目視でき、清掃も簡単
  2. 油水分離槽内の水位は一般的に水平ですが、流入水量や水圧による負荷が大きい場合のために、水位レベル調整が可能な構造を採用(前段槽の水位の過剰上昇を抑制)
  3. 油水分離槽内のトラップ構造の構築が容易(穴加工・管加工・モルタル詰め作業等不要)

水位調整方法

※管調整ピットの水位レベル調整方法についてはお問合せください。

AQシリーズ(大型)の特長

01 サイズバリエーションが豊富
油水分離槽は集水面積・降雨強度を検討したうえで適切な容量の選定が求められます。
規格品ラインアップは16種類規格があり、容量計算を当社で実施したうえで現場によって容量の合う製品をご提供できます。
例えば、直列4槽で容量30㎥も可能で、直列・並列でご希望のサイズをご提案します。
02 施工性の良さ
従来の大型油水分離槽は単槽を連結させるのが一般的でしたが、AQシリーズは「3ユニット4槽」なので連結工程が省力化されています。
ユニット内の仕切版の位置や枚数は自由に決めていただくことができ、現場打ち設計の代替え製品としてご提案しやすい構造となっています。
03 槽内構造のプレキャスト化
従来の製品は狭い槽内でドリル削孔・アンカー固定・モルタル充填など、槽内構造を現場で施工する負担がかかっていました。
当社のAQシリーズは現場搬入時点で管がセットされているので、現場で管取付作業や管の止水作業が一切ありません。
04 管底高調整可能
全てオーダーメイドに対応します。管底高を上げれば容量を増やすこともでき、下げれば土被りを確保できます。
また、管の素材変更(塩ビ・鋼管・SUS)や連通管、角型の開口など自在に対応します。

AQシリーズ組み立て例

AQ-1000 直列4槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 容量
(㎥)
全重量
(kg)
AQ 101412 1,000 1,240 1,250 1,515 700 6,000 6,240 3.76 11,093
AQ 101415 1,000 1,240 1,550 1,815 1,000 6,000 6,240 5.46 12,561
呼び名 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体中間 本体流出 スラブ1 スラブ2 全重量 L/min ㎥/h
AQ 101412 3,156 2,665 3,156 1,058 1,058 11,093 3.76 31.33 1.88
AQ 101415 3,681 3,083 3,681 1,058 1,058 12,561 5.46 45.50 2.73

AQ-1200 直列4槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 容量
(㎥)
全重量
(kg)
AQ 121412 1,200 1,440 1,250 1,525 700 6,000 6,240 4.55 12,382
AQ 121415 1,200 1,440 1,550 1,825 1,000 6,000 6,240 6.60 13,931
呼び名 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体中間 本体流出 スラブ1 スラブ2 全重量 L/min ㎥/h
AQ 121412 3,412 2,842 3,412 1,358 1,358 12,382 4.55 37.92 2.28
AQ 121415 3,970 3,275 3,970 1,358 1,358 13,931 6.60 55.00 3.30

AQ-1500 直列4槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 T K 全重量
(kg)
AQ 151412 1,500 1,760 1,250 1,570 700 6,000 6,260 130 130 15,802
AQ 151415 1,500 1,760 1,550 1,870 1,000 6,000 6,260 130 130 17,581
AQ 151418 1,500 1,800 1,850 2,170 1,300 6,000 6,300 150 150 21,035
AQ 151420 1,500 1,800 2,050 2,370 1,500 6,000 6,300 150 150 22,375
呼び名 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体中間 本体流出 スラブ1 スラブ2 全重量 L/min ㎥/h
AQ 151412 4,221 3,452 4,221 1,954 1,954 15,802 5.75 47.92 2.88
AQ 151415 4,869 3,935 4,869 1,954 1,954 17,581 8.30 69.17 4.15
AQ 151418 6,097 4,801 6,097 2,020 2,020 21,035 10.86 90.50 5.43
AQ 151420 6,587 5,161 6,587 2,020 2,020 22,375 12.56 104.67 6.28

AQ-1800 直列4槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 T K 全重量
(kg)
AQ 181412 1,800 2,060 1,250 1,600 700 6,000 6,260 130 130 18,595
AQ 181415 1,800 2,060 1,550 1,900 1,000 6,000 6,260 130 130 20,493
AQ 181418 1,800 2,100 1,850 2,200 1,300 6,000 6,300 150 150 24,157
AQ 181420 1,800 2,100 2,050 2,400 1,500 6,000 6,300 150 150 25,584
呼び名 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体中間 本体流出 スラブ1 スラブ2 全重量 L/min ㎥/h
AQ 181412 4,759 3,853 4,759 2,612 2,612 18,595 6.94 57.83 3.47
AQ 181415 5,456 4,357 5,456 2,612 2,612 20,493 10.01 83.42 5.01
AQ 181418 6,767 5,247 6,767 2,688 2,688 24,157 13.07 108.92 6.54
AQ 181420 7,293 5,622 7,293 2,688 2,688 25,584 15.12 126.00 7.56

AQ-2000 直列4槽

寸法表

呼び名 W W1 H H1 WH L L1 T K 全重量
(kg)
AQ 201412 2,000 2,260 1,250 1,640 700 6,000 6,260 130 130 21,266
AQ 201415 2,000 2,260 1,550 1,940 1,000 6,000 6,260 130 130 23,244
AQ 201418 2,000 2,300 1,850 2,240 1,300 6,000 6,300 150 150 27,062
AQ 201420 2,000 2,300 2,050 2,440 1,500 6,000 6,300 150 150 28,544
呼び名 参考重量(kg) 容量
(㎥)
参考許容流入量
本体流入 本体中間 本体流出 スラブ1 スラブ2 全重量 L/min ㎥/h
AQ 201412 5,290 4,282 5,290 3,202 3,202 21,266 7.73 64.42 3.87
AQ 201415 6,020 4,800 6,020 3,202 3,202 23,244 11.14 92.83 5.57
AQ 201418 7,389 5,708 7,389 3,288 3,288 27,062 14.55 121.25 7.28
AQ 201420 7,938 6,092 7,938 3,288 3,288 28,544 16.82 140.17 8.41

AQ田式4槽

AQ田式の特徴

AQシリーズは直列槽・並列槽へのご対応だけでなく、田式に連結した配列もご対応可能です。サイズはAQ1000~2000全てのユニットを田式配列で現場状況に応じた組み合わせをご提案させていただきます。