フーチングレスパネル
このFAQ集では、フーチングレスパネル工法に関してこれまで多く寄せられたご質問に対し、回答を掲載しました。
- 地盤のN値による使用範囲の目安はどれ位ですか。
- N値3以上が目安です。但し、N値だけで決定はできません。地質の特性を十分把握された上の検討をお願いします。特に、腐植土など不安定な土質への採用は止めていただくよう、お願いしております。
- 勾配のある道路への対応はできますか。
- 天端パネルの斜切加工や、笠コンクリート打設で対応しています。 なお、笠コンクリートを設置した場合、笠コンクリート高さを壁高に加算して構造計算を行ってください。
- 施工費は高くありませんか。
- 擁壁を構築するにあたり、大規模な地盤改良や杭基礎を必要とする現場では、フーチングレスパネル工法が最も安価な工法といえます。
また、掘削幅が確保できず底版を打てないなど、フーチングレス・パネル工法しかできない現場があると思いますので、そのような現場では是非ご検討ください。
- フーチングレス工法のデメリットも教えてください。
- (1)自立擁壁ですので、必ず変位が生じます。隣地境界と接する場合など、設計時にご配慮をお願いいたします。
(2)柱状地盤改良体を構築するのでセメント系固化材を使用します。地盤改良の一般的な材料を用いますが、試験練りと溶出試験を必要とされる場合があります。
- 切り土を伴う道路拡幅で、民地の直近に擁壁を構築することは出来ますか。
- 自立擁壁なので有効です。 これまで逆L型擁壁を用いて、底版を道路側に出すことが一般的でしたが、根入れが深くなり床掘りラインは大きくなるため、フーチングレス・パネル工法の採用が得策といえます。
- フーチングレス・パネル工法を用いると、なぜコスト縮減に繋がるのですか。
- 0.3m3バックホー程度の重機が作業できるスペースがあれば、施工可能なことから、片側交互通行で阻害される車両通行の経済効果。 並びに始業、終業時の保安施設や、機械の設置撤収時間の短縮。 さらに舗装復旧に伴う発生土の抑制とアスファルト修繕量が軽減されます。
- 狭い現場で施工可能とは、どれくらいの場所を言うのですか。
- 概ね、4t車が入れる現場は施工可能と思われます。 いずれにしても狭い現場の場合は、現場を確認させて下さい。
- 施工の責任区分はどうなっていますか。
- 「工法」として提供いたしますので柱状地盤改良工・鋼管杭立込み工・パネル据付は、基本的には当方で請け負います。
- 鋼管の腐食の心配はいりませんか。
- 改良体のセメント系固化材、均しコンクリートの生コン、パネル部中詰め生コンクリートで鋼管は全て覆われてしまいますので、鋼管の腐食の心配はほとんどありません。 加えて構造計算時に、厚さ1mmの腐食しろも、見込んでいます。
- パネルは隣地からどのくらい控えて設置するのですか。
- パネル壁面を境界ぎりぎりに設置すると、柱状地盤改良体が境界から越境してしまうケースがあります。施工誤差もあるので隣地への影響を考慮しなければいけない現場では、100mmほどパネル壁面が境界の内側になるようパネルを設置する事をお薦めします。
- 施工高さはどれくらいまで可能ですか。
- 壁高の上限は5m程度と考えています。
- 宅地用壁としての認定製品ですか。
- 宅地造成規制法・施工令第14条の認定は取得していません。 今後実績を増やし、将来的には取得を目指しております。